【3歳馬情報】3月最後の開催日にジャパンC勝ち馬の娘がデビュー!

来週は桜花賞。再来週は皐月賞。春のクラシックが始まる。そんな中、ダービー、オークストライアルに出走するため、負けられない戦いに挑む3歳馬も多い。注目馬たちを今週も厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介する。

◆3月30日


●山吹賞(1勝クラス・中山芝2200m)

モスクロッサー(牡、ハーツクライ×クリスプ、美浦・国枝厩舎)
半兄ダノンファラオ(ジャパンダートダービー勝ち馬)。昨夏の新潟・新馬戦で1番人気7着と人気を裏切ってしまったが、2戦目は3着と変わり身を見せ、2400mの前走で初勝利を掴んでいる。

「ひじょうに見栄えのする好馬体。距離を延ばしながら良さが出てきた。奥手のイメージもあり、まだまだ伸びしろも見込める」と記者の話。今回も中山芝2200mと長めの距離を選択。ここを勝って、青葉賞に歩を進めたい。

●アザレア賞(1勝クラス・阪神芝2400m)

オルトパラティウム(牡、エピファネイア×ザレマ、栗東・安田翔厩舎)
1月8日の京都芝1800mの新馬戦でデビューし、スマートワイス(次走で勝ち上がり)に3馬身半差をつけて勝利。「新馬戦が圧巻。予定していた若葉Sはハ行で競走除外となったが、出ていれば有力だったであろう素質馬。スピードと持久力で勝負するタイプ」と記者の話。初戦の内容から、1勝クラスでも即通用の器だ。鞍上は藤岡佑騎手。

インザモーメント(牡、キズナ×ディルガ、栗東・田中克厩舎)
全兄リビアングラス(菊花賞4着)。前走のきさらぎ賞は、馬群の外をまわって上位に接近。最後は4着に終わったが、勝ち馬ビザンチンドリームからハナ、ハナ、クビ差の接戦と重賞でも通用するところ見せた。自己条件はあっさり通過したい。

●未勝利・中山芝2000m

アンゴラブラック(牝、キズナ×ブラックモリオン、美浦・尾関厩舎)
1月7日の中山芝2000m戦でデビュー。スティンガーグラスに差されて2着も、3着には4馬身の差をつけている。少し間隔が開いての2戦目だが、2週前にはウッド5F66秒9-11秒4の時計が出ており、仕上がりは良さそうだ。

●未勝利(牝馬限定)・中山ダート1200m

フォルクスリート(牝、ダイワメジャー×シンギングメリリー、美浦・矢野英厩舎)
芝で6戦し、2着2回、3着2回と好走するも勝ち切れず、前走は勝ち馬から0・8秒差の6着と崩れてしまった。ワンパンチ足りない結果から、今回は初めてダートを選択。同族のレディフォース、ゴールデンバローズはダートでオープンまで出世しており、血統的にはこなせる。鞍上は丹内騎手。

●未勝利・阪神芝1800m

レイナドラーダ(牝、レイデオロ×ショウナンパンドラ、栗東・高野厩舎)
母はジャパンC、秋華賞勝ち馬。年明けにゲート試験に合格。その後はノーザンFしがらきに放牧に出し、3月初旬に栗東に帰厩。当レースでデビュー予定だ。1週前の追い切りは坂路56秒4-12秒8。時計は目立たないが、予定通りに調整は推移しているようなので大丈夫だろう。

◆3月31日


●1勝クラス・中山芝1600m

ゼーゼマン(牡、エピファネイア×ロッテンマイヤー、美浦・林厩舎)
11月25日の東京芝マイル戦でデビュー。11秒6-11秒3-11秒2の加速ラップとなったレースを、後方から差し切る強い内容で勝利を決めている。

「近親にブエナビスタがいる血統。デビュー前の追い切りはそれほど目立っていなかったけど、レースへ行って血統の良さを発揮してくれた。繊細な性格だが、この血筋らしく素晴らしい瞬発力を持ち、大物感もある。マイルの上級クラスまで行けるのでは」と記者の話。休養明けとなるが、初戦の競馬ができれば、好レース必至だ。

●1勝クラス・阪神芝1600m

テラメリタ(牝、ブリックスアンドモルタル×テラノヴァ、栗東・須貝厩舎)
昨年夏の2歳戦開幕週に勝利。レース内容から2勝目もそう遠くはないと思われたが、以降は苦戦の連続。それでも4か月ぶりとなった前走は、勝ち馬ディスペランツァから0・1秒差の4着と好走し、変わり身を見せてくれた。叩き2戦目の今回は馬券圏内も見えている。鞍上は永島騎手。

アルトゥーム(牡、モーリス×ブロンシェダーム、栗東・藤岡厩舎)
11秒2-10秒9の高速加速ラップとなった新馬戦で勝ち上がり。シンザン記念は7着だったが、自己条件の前走は勝ち馬から0・1秒差3着と好走している。前走と同じく自己条件の平場戦を選択し、ここも好勝負になる。鞍上は藤岡佑騎手。

グロリアラウス(牡、リアルインパクト×アンティフォナ、栗東・斉藤崇厩舎)
全兄ラウダシオン(NHKマイルC勝ち馬)。2番人気に支持されたデビュー2戦はともに7着に敗れたが、6番人気に落ちた3戦目で一変。好位から抜け出し、初勝利を挙げている。前走から間隔は開いたが、1週前は終い重点とはいえCWで1F11秒1の時計をマークし、仕上がりは良好だ。

◆2歳新規入厩


スターウェーブ(牡、Kingman×コスモポリタンクイーン、美浦・武井厩舎)
おばArabian QueenはイギリスG1インターナショナルS勝ち馬。セレクトセール3億3000万円(税込)

クライスレリアーナ(牝、サートゥルナーリア×シユーマ、美浦・木村厩舎)
半兄ブレステイキング(チャレンジC3着)、ヘリファルテ(4勝)

アルレッキーノ(牡、ブリックスアンドモルタル×チェッキーノ、美浦・国枝厩舎)
母はフローラS勝ち馬、オークス2着。半兄ノッキングポイント(新潟記念勝ち馬)、半姉チェルヴィニア(アルテミスS勝ち馬)、おじコディーノ(重賞2勝、皐月賞3着)

プリモシークエンス(牡、エピファネイア×プリモシーン、美浦・木村厩舎)
母は東京新聞杯など重賞3勝。おじダノンエアズロック(アイビーS1着)

ポジティブマインドの22(牡、ドゥラメンテ×ポジティブマインド、美浦・国枝厩舎)
母はアルゼンチンの2歳牝馬チャンピオン。セレクトセール1億6500万円(税込)