【スプリンターズS】豪脚一閃!「グランアレグリア級」の末脚を秘めた魅惑の1頭

20年スプリンターズSを差し切ったグランアレグリア

20年スプリンターズSを差し切ったグランアレグリア


9/29(日)に行われるスプリンターズステークス(G1、中山芝1200m)。上位人気を形成する一角には、ステップレースの一つであるセントウルSを経由して臨む馬たちの名も目立ちます。

▼スプリンターズS「前走別」成績
セントウルS [4-3-1-44]
安田記念 [2-1-1- 6]
北九州記念 [2-1-1-19]
キーンランドC[1-1-5-37]
CBC賞 [1-1-0- 1]

(※過去10年)

過去の傾向を見ても1着・2着馬を最も多く輩出しているのが前走セントウルS組で、人気を集めるのもうなずける数字です。しかし例外的に、今年のセントウルSは中京での開催。中京開催セントウルS→スプリンターズS制覇は21年1着ピクシーナイトの例があるとはいえ、本番に繋がるのかは精査が必要でしょう。

そこで今回は中京開催時のセントウルSのみならず、同じく中京のスプリント重賞である高松宮記念を含め、過去10年の好走馬を調査。すると、非常に面白い事実が判明しました!

●中京1200mG1・G2で「5~8枠」から連対した主な好走馬
23年 高松宮記念
ナムラクレア(7枠2着)
→23年スプリンターズS3着

21年 高松宮記念
レシステンシア(8枠2着)
→21年スプリンターズS2着

21年 セントウルS
ピクシーナイト(8枠2着)
→21年スプリンターズS1着

20年 セントウルS
ダノンスマッシュ(8枠1着)
→20年スプリンターズS2着

18年 高松宮記念
ファインニードル(5枠1着)
→18年スプリンターズS1着

該当馬の同年スプリンターズS成績
[2-2-1-4]複勝率55.6%

(※過去10年)

まず見ていただいたのは同条件で「5~8枠」から連対を果たした馬の実績。少しのロスが命取りになる電撃戦とあって、外枠からスプリント重賞を制するのは至難の業です。

特に中京芝コースは3~4コーナーまでに下り坂が設けられており、馬群の外に構えた馬は直線でより外側へ振られてしまうという特徴がを持ちます。その壁を突破した馬たちは必然的に能力が高いということになり、スプリンターズSでも活躍ができていると考えられます。

●中京1200mG1・G2で「4コーナー10番手以下」から連対
22年 高松宮記念
ナランフレグ(4コーナー14番手から1着)
→22年スプリンターズS3着

20年 高松宮記念
グランアレグリア(4コーナー12番手から2着)
→20年スプリンターズS1着

17年 高松宮記念
レッツゴードンキ(4コーナー12番手から2着)
→17年スプリンターズS2着

該当馬の同年スプリンターズS成績
[1-1-1-0]複勝率100%

(※過去10年)

また非常にレアな例ではあるものの、「4コーナー10番手以下」から連対を果たした馬も魅力。先にも説明した外に膨れてしまう性質ゆえに、後方から4コーナーにかけてスピードに乗って差し切るのも難しいのが中京コース。

当時は重馬場も影響したとはいえあの豪脚グランアレグリアさえ差し損ねての2着(入線3着)に敗れたほどで、ここで後方一気から好勝負に持ち込める馬もまた相当な能力を秘めていると言えそうです。

さて今年の高松宮記念とセントウルSにおいて、先述の各条件に当てはまる走りを見せた馬は以下の通りです。


・「5~8枠」から連対
ママコチャ(セントウルS8枠2着)
トウシンマカオ(セントウルS8枠1着)

・「4コーナー10番手以下」から連対
→ナムラクレア(高松宮記念4コーナー10番手2着)
→トウシンマカオ(セントウルS4コーナー11番手1着)

この中でも熱いのはやはり、両方の好走条件を同時に突破してみせたトウシンマカオでしょう。前走含めこれまでの勝ちっぷりからは非凡な素質が垣間見えるだけに、過去の名馬たちに迫るほどの走りに期待できます!