【毎日王冠】毎日王冠で始動するローシャムパークの指揮官の狙いとは…

今年は毎日王冠から始動するローシャムパーク

今年は毎日王冠から始動するローシャムパーク


毎日王冠
ローシャムパーク
田中博康調教師

——前走の宝塚記念は5着でした。レースを振り返ってください。

田中博調教師(以下、田):難しい馬場状態になりましたし、やりたい競馬ができたかと言うと、そうではなかったかという内容でした。乗り難しさのある子ですし、まだ課題が残るなかでの結果だと捉えています。

——今回毎日王冠を選択された意図は。

田:この子の本当の適性がこの舞台か、というとそうではないと思いますが、現状での気性面やコントロール性をトータルで考えると、実績も残しているようにこの子の良いパフォーマンスを出しやすい舞台かと思っています。

本当は厩舎として、どんな舞台でも走れるように馬を作っていかないといけませんが、まだ完璧を求められない現状ですし、コーナーを4回回るような難しいコース形態で使うよりも、ワンターンの東京1800なら不安材料がひとつ減ると考えて選びました。

——この中間の過ごし方を教えてください。

田:前走後はノーザンファーム天栄へ放牧に出しました。暑いなかで競馬をしたので、ダメージの度合いをしっかり見極めてもらってから立ち上げてきました。

——中間の調整のテーマは。

田:コントロールの難しさが今後の課題になるということで、この中間はフォームの改善に取り組んでいます。この改善には踏み込んで取り組んでいて、自分もノーザンファーム天栄で2回乗っていますし、牧場スタッフともコミュニケーションを取りながら調整しています。

厩舎に戻ってきてからもその延長線上で、厩舎と牧場がひとつのチームとなって課題克服に向けて取り組んでいます。あとは帰厩後の馬の中身のベースがいつもと比べると少し物足りないので、ベースを上げていくためにこの子に見合ったレベルの負荷をかけて調整しています。

——調整過程の手応えはいかがですか。

田:上野騎手に2週前、1週前追い切りを続けて乗ってもらって操縦性を確認してもらいましたが「良くなっている」と話してくれたので、それを確認できて良かったです。中身も確実に上向いていますし、レース当該週には更に良くなってきそうです。

——休養期間を挟んで馬の変化を感じるところは。

田:変わりなくきている現状ですね。5歳なので、稽古の動きや馬体面がすごく成長したという感じはしませんが、精神面は少しずつ落ち着きが出てきているように思います。かなりキツい旋回癖がありますが、その辺りもマイルドになってきています。

——レースに向けて意気込みをお願いします。

田:昨年のオールカマーを勝ってから勝利をあげられていないので、何とか勝利を目指していきたいです。大阪杯で差のない競馬をしていますし、G1でも十分戦えるポテンシャルがあると思っています。先々に向けて、何とかこのステップを良い形でクリアしたいです。