【スプリンターズS】ベテラン騎手の魅せる騎乗で波乱の歴史はまだまだ続く!

キャリアハイの成績でG1奪取に期待がかかる丹内祐次騎手

キャリアハイの成績でG1奪取に期待がかかる丹内祐次騎手


ここのところ、朝晩は過ごしやすくなってきましたが、まだまだ残暑が厳しい今日この頃。

とはいえ、スプリンターズステークス(G1、中山芝1200m)というレース名を聞けば、競馬ファンなら「秋」と感じることでしょう。

秋のG1シリーズ開幕戦。気持ち良く馬券を仕留めたいところですよね!

G1といえば、各陣営が来たる晴れ舞台に向けてしっかりと仕上げている=波乱は少ない!と思いがちですが、このスプリンターズSは、ほぼ毎年のように人気薄が馬券に絡んで好配当を演出しています。

昨年も9番人気のルガルが制して、3連単は29万9070円の大万馬券となりました。過去5年だけを見ても、7番人気以下の伏兵が5頭も馬券に絡んでいるんです!

▼スプリンターズSで7番人気以下の好走馬
24年 ルガル 1着(9人気)
22年 ジャンダルム 1着(8人気)
22年 ウインマーベル 2着(7人気)
21年 シヴァージ 3着(10人気)
20年 アウィルアウェイ 3着(10人気)
※直近5年のデータによる

とりわけ直近の2回はその人気薄がレースを制していて、ファンをアッと言わせています。

思い返せば、このスプリンターズSが秋のこの時期に移ってきたのが2000年。その時は単勝オッズ200倍超え、最低人気のダイタクヤマトが勝ちました。

レースの舞台は中山の芝1200m。ゴール前に急坂が待ち構えるトリッキーなコースに加え、現役屈指のスピード自慢が揃うG1ともなれば、道中の競り合いも激化!先行馬はゴール前でバタバタ…。はたまた思いも寄らないスローペースで人気馬が硬直…。

秋へと移って四半世紀を経ても、荒れる歴史は受け継がれています。

ここで直近2回の勝利ジョッキーにフォーカスを当てると、24年ルガルは西村淳也騎手。22年ジャンダルムは荻野極騎手。ともにこのレースでG1初勝利を挙げています。

トレンドはここでのG1初勝利。今年騎乗するジョッキーでG1を勝っていないのは丹内祐次騎手ただ1人。(三浦皇成騎手は地方交流G1で勝利経験あり)

パートナーのドロップオブライトはマイル戦の京成杯AH2着からの参戦。好走例のほとんどが安田記念、ヴィクトリアマイルではあるのですが、前走1600mからの参戦は[2-2-1-7]で、複勝率41.7%となかなかの好相性。

この馬は昨年のCBC賞を含め、全5勝を1200mで挙げていて、2走前は昨年制したCBC賞で僅差の4着。3走前の北九州記念も6着ながら勝ち馬から0秒4差で、スプリント適性は疑う余地ありません。

そこに加えて前走のマイル経験が絶妙なスパイスとなっている可能性もあります。

丹内騎手はデビュー22年目。11月で40歳になるベテランですが、G1経験はわずか20回。初騎乗が出走取消、5年半後に訪れた2度目の騎乗が競走中止という、言わばどん底からスタート。

G1における最高着順が23年の高松宮記念の3着(トゥラヴェスーラ)と、大舞台では縁の薄いジョッキーですが、勝ち鞍でいえば昨年がキャリアハイとなる70勝。

今年は現時点でそのキャリアハイを上回る75勝と一気に遅咲きの花が開いています。

ベテランの巧みな手綱捌きで荒れる歴史は続いていきます!

スプリンターズSには人気の盲点となっている穴馬は他にもいます!秋のG1シリーズ開幕を彩る腕利き研究員が狙う激走候補はこちら⇒スプリンターズSの『3つ星穴馬』をチェックする