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混戦から抜け出す脚がいい、ツーオブアス
2011/8/23(火)
日曜小倉5R2歳新馬・牝
芝1200m
勝ちタイム1.10.1
ツーオブアス(牝2、父フジキセキ・栗東・笹田厩舎)
ゲートオープンの瞬間に、マーブルメーカーが立ち上がってしまう。かなりのロスタイム。その馬が4コーナーでは先頭グループに並びかけていたぐらいにスローな流れ。前半3ハロン35.0は、いくら朝から雨が降って馬場発表が重とは言え、ゆったりな流れ。結局、ツーオブアスが先頭に立ってそのまま押し切った格好。しかし、直線では馬場の真ん中を選んで通ってきた、そんな印象だっただけに、着差以上の強い勝利だったのだろう・・・。
気の毒になる程の、ゲート内でのマーブルメーカーの立ち上がり。ビデオで見ると、スタートの後ろにいて合図をする係員が手を挙げた後で馬の立ち上がったものだけに仕方ないのだろうが、気の毒になる程にタイミングが悪いゲートのオープンだった。そこをツーオブアスが少しリード。少しずつ前へと出て行った。大外からエーシンクローバーに中からレディーメグネイト、シュンマリらが続く。
2ハロンめも遅い流れで11.1で入っていった。ここらではシュンマリが3番手に上がり、その後ろにシゲルアマガキや、内からトーホウプリンセスらがドッと続きだした。
3ハロン手前あたりから外を上がってきていたマーブルメーカーが、前を行く2列のシュンマリの外へと並び加減となる。その前では、ツーオブアスとエーシンクローバーが並んで行っているが、全然競っている感覚ではない。
4コーナー手前の残り400のハロン棒あたりでは、ツーオブアスは内ラチ沿いへと張り付く。外へとなったエーシンクローバーだが、やや外へもたれ気味。その外へとシュンマリが来ていただけに痛かった。マーブルメーカーは、ここでは少し下がり気味となっていた。
カーヴを回って直線へと入ってきたが、この時にはツーオブアスは進路を馬場の真ん中へと出してきた。もう追い出しにかかったツーオブアスだが、差は1馬身ぐらい。開いたエーシンクローバーとの間にレディーメグネイトが入って前を追う。外ではシュンマリがエーシンクローバーを抜き去り、やっと前へと出る。その後ろの外を、マイネボヌールがやっとエンジンがかかったのか、グイグイと間隔を詰めてきた。
藤岡康Jの左ステッキで最後の詰めをしてるツーオブアス。レディーメグネイトとシュンマリの黄色い帽子をまとめて抜いたマイネボヌールが、勢いはさらについて前へと迫る。
ゴールへ入る時のトップスピードは、かなりついていたマイネボヌール。ただ1頭34.8の抜けた脚を使っていた。この2週連続で、坂路で上がり2Fが24秒台をマークして水準以上のタイムを出していたツ-オブアス。道中はソロッと逃げて内めから外へと出してきた、鞍上の見えないファインプレイ。勝つためにはイロイロと工夫もいるものである。
馬場も重くタイムも速くはないもの。でもまずは1勝、そんなデビュー戦だった様だ。
日曜札幌5R
2歳新馬・牝
芝1500m
勝ちタイム1.31.3
ラシンティランテ(牝2、父アグネスタキオン・栗東・友道厩舎)
けっこう先頭が入れ替わる流れ、そんな中で好位で脚を貯めていたラシンティランテが、直線では先行していた2頭の外をジワジワとした脚ながらも交わしての勝利だった。上村Jの左ステッキが4発程入ったが、それも厳しいものでなく、叱咤激励といった感じのもの。着差以上に楽に見えたものであった。
フランス語の《きらめき》という馬名の意味どおりに煌めいた勝利となった…。
外枠の方の馬があまりゲートの出が良くなかった。特にサンマルダームとアラマサスマイルのダッシュがない。内の馬の出方を見ながら最初のカーヴを回って行ったメイブリーズの行きっぷりが良さそうである。
ストレイトガールが先手で2番手メイブリーズ、3番手の内めをアルレガーロとなる。
向こう正面の半ばを行ったあたりで、後ろからスルスルと順位を上げてきたのが、出のあまり良くなかったアラマサスマイル。ウインクルチャチャがちょうど少し前へと出かかったあたりではあった。
先行していた馬を抜いて、今度はアラマサスマイルがトップへと躍り出る。それを追ってメイブリーズが2番手。ウインクルチャチャが3番手となって、3コーナーを過ぎていく。アルレガーロもすぐ後を追走だが、直後のサンデーレーシングの勝負服がいい手応えだ。
4コーナーに入る寸前には、もうアラマサスマイルは下がり、替わってメイブリーズが先頭、外にウインクルチャチャが並ぶも、さらにその外へラシンティランテとフーラブライトと横並びとなってきた。先頭から最後尾までそんなに差のない一団気味となってカーヴを回った。
直線に入ると、一番内へ入ったメイブリーズとウインクルチャチャの2頭の追い合い、ラシンティランテはまだ3番手。しかし後続から追いついてきそうな馬はいない。結局、前3頭の叩き合いとなりそうである。
やがて外のラシンティランテがジワジワと少しずつ前へと出ていった。ゴール前では上村Jの手はピタッと静止したままだった。
4着のダブルプライムに5着エイユーラピスも脚の使い方は悪くないもの、何せ入れ替わりが激しい北海道シリーズの一戦である。
上手く立ち回った馬が結果を出した感じであり、この結果が能力を全部発揮とはなかなか行ってないように思える。まだまだこれから続く長い競馬の道のり。大きく変わってくる馬もいそうだ。
日曜札幌6R
2歳新馬
芝1800m
勝ちタイム1.52.7
マカハ(牡2、父キングカメハメハ・栗東・小崎厩舎)
注目を浴びた新馬戦。桜花賞馬マルセリーナの弟グランデッツア。スティンガーを母に持つサトノギャラント。ヘヴンリーロマンスの子供ウイニングサルート。競馬ファンなら知っている馬名がズラリと並ぶ血統を背景の3頭が激突。否が応でも人気は高まる。そしてスローを絵に描いた様な流れから直線で抜け出したのが、マカハ。道中動かずにジッとしていて直線で追い出したものだが、グランデッツアよりも一瞬早く動けた分の勝利であった。
ハワイにあるビーチ名を名づけられたマカハ。白い浜辺を思いっきり駆け抜けた、そんなイメージであった。決め手が11.9~11.4~11.3と尻上がりに速いラップ。ゴール前は凄い切れとなっていた。それだけスローな流れ。1000メートルが1.05.3と超スローな競馬であった。
ではスタートから振り返ってみよう。まずはゲートだが、グランデッツアがそれこそモサっと出た。みるみる先頭を行く馬からは8馬身ぐらいの最後方である。しかし鞍上の秋山Jはあせる事もなくジワッとした手綱でいる。最初のカーヴを回る時でも最内には進路を取らず、やや外めに出して行っている。
先頭はガッテンムサシ。2番手にトーセンマグナム。その後を内めでサトノギャラントが続く。
2コーナーを回りユッタリと流れていく。最後方のグランデッツアでさえも、6馬身ぐらいの間で、もちろん持ったままで続く。
さすがにこの1800芝に使ってくるだけの馬たち。どの馬もこの遅いペースでも折り合って行っている。誰ひとり引っかかっている馬を制御している風ではない。
向こう正面半ばになって、外めを走っていたグランデッツアが、ブービーのマイネルフェイブルの内にと馬体を入れてきた。残り800のハロン棒を過ぎてもほとんど隊列は最初から変わっていない。そして残り600のあたりで動きがあった。後ろからマイネルフェイブルが追い上げて前へと出る。サトノギャラントの外へと並び出す。そのサトノギャラントの内へウイニングサルートが上がってきてラチ沿いを走る。その後ろがマカハであり、半馬身後ろの外へグランデッツアである。先頭のガッテンムサシからグランデッツアまで4馬身ぐらいの間隔か。
最後のカーヴに入る時にはさらに馬群が凝縮されて、3馬身あるかないかの大接戦だ。先頭のガッテンムサシの外へトーセンマグナム、さらに外へサトノギャラントが並ぶ。その後ろの列が最内ウイニングサルートであり、外へマカハが並ぶ。その外めにマイネルフェイブルが蓋をする様にいて、グランデッツアはやっぱり最後方。でも秋山Jはあわてている様子でもない。
そしてカーヴを回って直線へと真っ直ぐ向いた時に、サトノギャラントの外が割れて開いた。そこへ素早く入って出てきたのはマカハ。その1馬身後ろがグランデッツアである。
先頭に立って逃げ込みを図るサトノギャラントだが、マカハが迫る。1ハロンを過ぎたが、サトノギャラントがやや内へともたれだした様だ。そこを浜中Jの右ステッキにうながされたマカハが迫り交わして行く。グランデッツアも秋山Jの左ステッキが飛んで追いこんできた。
最後は半馬身、半馬身の差となった3頭の勝負であったが、4コーナーを最後に回った2頭が1,2着の結果。決め脚勝負で一歩先んじたマカハの勝利であった。
負けたとはいえ、グランデッツアもあわてず騒がずの乗り方。何もこの新馬戦が生涯で一度の栄光ではないといった印象のレースぶり。まだまだ先がありますよ。と言わんばかりの内容であった。
ウイニングサルートが5馬身差の4着。でもこれも全部が能力差とは思えない。まだまだこれからであろうライバルたち。今日はマカハが波打ち際を上手に駆け抜けたのかも知れない。でも《やっぱり北海道シリーズにはいい馬が揃いますね~》、そんな印象であり、もっともっとこんなレースを見ていたいものだと思ったものでありました。
平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。
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