
騎手時代に約20万人が来場した90年ダービーをアイネスフウジンで逃げ切った中野栄治元調教師が、
独自の視点で重賞の好調教馬を導き出します!
【アメリカJCC】前走激走もデキ落ちなし!レジェンドも認めるナンバーワン!
2025/1/25(土)
当週 栗東坂路(良) | ||||||
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52.8 | 38.3 | 24.6 | 12.2 | 馬なり |
今週はアメリカJCCだね。個人的にはオトちゃんのカラテに頑張ってほしいな。
オトちゃんというのは、まもなく定年を迎える音無秀孝調教師のこと。彼は関西所属なんだけれど、ジョッキー時代から仲が良いんだ。
昔は東西の主場で行ったり来たりはあまりなかった。でもローカルの開催だと東西の騎手が集まって交流があってね。そこで仲良くなったんだよ。彼が1985年のオークスをノアノハコブネで勝った時にはレース後、一緒に食事してお祝いした覚えがあるなぁ。
彼は先に調教師になって好成績を挙げていた。残念ながらダービーには縁が無かったけれど、あと1か月ちょっと、最後まで頑張ってほしいね。引退したら一緒に飲もうと思ってるよ(笑)
さて、本題に移ろうか。アメリカJCCのナンバーワンはダノンデサイル。中心は動かない。
有馬記念はノリらしい競馬で惜しかったね。その有馬記念から間隔は詰まっているけれど、追い切りではリラックスして走っていたし、疲れはなさそうだ。使うからには結果を出したいだろうね。
次に良かったのはボーンディスウェイ。ムラなタイプなんだけれど、ブリンカーでキッカケを掴んだようだね。注目の追い切りもフットワークが力強くて、使った上積みは大きい。
ボルドグフーシュも使ったことで、更に素軽い動きだった。調教で目に付いた一頭だよ。前走が1年7ヵ月ぶりだから反動を心配するところでも、この動きなら大丈夫だね。
最後にレーベンスティール。1週前の動きは若干重さを感じたけれど、このひと追いの効果があったか今週の動きは反応も良くなって態勢は整った感じだ。中山の2200mでは重賞を2勝しているし、復帰初戦からいい競馬ができるんじゃないかな。

アスクハッピーモア
メンバーが分散したのか、このレースは1勝クラスながら11頭立てと頭数が多くない。しかも先行馬が少なくて、アスクハッピーモアがハナを切れるんじゃないかな。セントライト記念にも挑戦したように、楽に逃げられれば1勝クラスでは上位だと思うよ。
プロフィール
【中野 栄治】Eiji Nakano
1953年大分県生まれ、東京都出身。父は大井の元調教師という家庭で育ち、1971年に騎手デビュー。数多くの活躍馬に騎乗し、約20万人が詰めかけた1990年日本ダービーをアイネスフウジンで逃げ切り伝説を作る。1995年には調教師に転身。短距離G1を2勝したトロットスターなどを育て、日本競馬にその名を残した名ホースマン。