シンザン記念

フェアリーS

オーマイダーリン

(牝3、栗東・河内厩舎)

ディープインパクト
ラブーム
母父Monsun
通算成績2戦1勝
連対時
平均馬体重
462kg (最高:462kg)
(最低:462kg)
前走時馬体重462kg
POINT
傾斜した尻と、真っ直ぐに伸びた飛節。推進力と瞬発力を併せ持つ「斜尻直飛」と言われる理想的な造り。背中が短く、腹側が長く見える胴の構造は「長躯短背」と言われ、こちらも活躍馬に多く見られる形だ。いずれの特徴も父ディープインパクトの馬体構造が発現しており、骨格のバランスも整っている。溜めて良さが出る形で、素軽さを感じさせることから、良馬場での決め手比べがベストだろう。キ甲が伸び始めており完成度は比較的高め。馬体の張りはまだ良化の余地がありそうだ。

サンクテュエール

(牝3、美浦・藤沢和厩舎)

ディープインパクト
ヒルダズパッション
母父Canadian Frontier
通算成績2戦1勝
連対時
平均馬体重
448kg (最高:454kg)
(最低:442kg)
前走時馬体重454kg
POINT
骨格のバランスが整っており、美しいシルエットを披露している。牝馬らしい馬格の大きさでありながら、胸前やトモなど付くべきところの筋肉が発達しているため、数字以上の迫力を感じさせる。同厩のグランアレグリアをコンパクトにしたような雰囲気で、ポテンシャルの高さは相当。背中が短く、腹側のラインが長く映る構造で、体の伸縮性に優れている。曲飛でスタートセンスも良いことからダッシュ力もあり、好位から速い脚を繰り出せる点が最大の長所だ。毛艶が良く光沢があり、体調はかなり良さそうだ。
今週のイチオシ

タガノビューティー

(牡3、栗東・西園厩舎)

ヘニーヒューズ
スペシャルディナー
母父スペシャルウィーク
通算成績3戦2勝
連対時
平均馬体重
501kg (最高:502kg)
(最低:500kg)
前走時馬体重508kg
POINT
ダートで2勝を挙げているように、胸前の筋肉やトモの発達が目立ち、力強さを感じさせる。その一方で脚をスラっと見せていて、バランスも整っているため重苦しさは全くない。距離は2000m辺りまではこなせそうだ。蹄に厚みがあるのでダート適性は言うまでもないが、初芝だった前走の朝日杯FSでは想像以上の走り。腰高な面が残っており、直線が平坦になる京都へのコース替わりはプラス材料と捉えたい。シンザン記念は時計が掛かる傾向にあるため、ダートをこなせるパワーを秘めたこの馬の持ち味が活きてくるだろう。引き続き馬体の張りが良く、毛艶も上々だ。

ヒシタイザン

(牡3、栗東・角田厩舎)

トーセンホマレボシ
サンキュースマイル
母父ブライアンズタイム
通算成績4戦1勝
連対時
平均馬体重
507kg (最高:508kg)
(最低:506kg)
前走時馬体重508kg
POINT
腹側と背中側のラインが平行に近く、胴自体が長く見える体型。瞬間的なギアチェンジを求められる瞬発力勝負では分が悪いものの、ワンペース寄りの持続力勝負で強さを発揮する。トモの発達が顕著でスタートも速く、先行策からの早め抜け出しが合っている造りと言えるだろう。胸前の筋肉にもスジが浮き上がっていて、全体的に筋肉が主張している。蹄底の厚みがあり、重馬場で初勝利を収めていることも納得だ。馬体の張りが素晴らしく、特に下腿部に浮き上がった血管は目を引く。冬場とは思えないほど毛艶も光沢があり、良い状態でレースを迎えられるだろう。

プリンスリターン

(牡3、栗東・加用厩舎)

ストロングリターン
プリンセスプライド
母父マンハッタンカフェ
通算成績5戦2勝
連対時
平均馬体重
436kg (最高:440kg)
(最低:432kg)
前走時馬体重444kg
POINT
骨格自体がそれほど大きくないため、牡馬の中ではコンパクトにまとまっているタイプ。腹周りをふっくらと見せており、腹袋が発達している。これは父ストロングリターンに通ずる父ロベルト系の特徴で、パワーや上がりを要する条件が得意な馬に多く見られる形。トモの容量が骨格全体に対して大きく、キック力・推進力に長けている印象。本質的には坂のあるコースが良さそうだが、時計の掛かりやすい冬の京都開催は合っているだろう。前走時よりも馬体の張りはアップしていて、状態は上向き。

ルーツドール

(牝3、栗東・藤岡健厩舎)

ジャスタウェイ
リュヌドール
母父Green Tune
通算成績1戦1勝
連対時
平均馬体重
524kg (最高:524kg)
(最低:524kg)
前走時馬体重524kg
POINT
まず目を引くのが、骨格に対してゆったりとした胴周り。父ジャスタウェイ、その父ハーツクライから遺伝したと考えられる特徴で、持続力勝負に強い体型だ。2歳戦としては破格の好タイムで新馬勝ちしたのも、淀みない流れから持続力を活かせる展開になったため。500キロを超えているスケール感のある馬だが、牝馬らしい軽さを感じさせるフォルム。高速域でのスピードの持続力が最大の持ち味といえる。かなりの素質を秘めている馬である一方、やや時計の掛かるシンザン記念は前走と求められる適性が異なるため、未知数な面が大きい。休み明けでも太め感なく仕上がっている。
今週のイチオシ

アヌラーダプラ

(牝3、美浦・萩原厩舎)

キングカメハメハ
ポロンナルワ
母父Rahy
通算成績2戦2勝
連対時
平均馬体重
464kg (最高:464kg)
(最低:464kg)
前走時馬体重464kg
POINT
トモの横幅が広く、肉付きも良い。肩周りの筋肉も隆起するように発達していて、牡馬のような迫力を感じさせる、筋肉質な馬体だ。馬体の随所に父キングカメハメハの特徴が表れている。前後に詰まった印象があり、胴自体の長さも短め。将来的に距離はマイル辺りが上限になるだろう。後躯の発達も目立つため、急坂のある中山でも難なく駆け上ることができそうだ。他馬との比較で有利に働くだろう。腹周りの造りもどっしりとしており、パワー比べになっても大丈夫。筋肉の輪郭が明瞭に浮き上がっているように、馬体の張りは文句なし。2ヶ月ぶりの実戦でも太め感なく仕上がっている。

インターミッション

(牝3、美浦・手塚厩舎)

ディープインパクト
レイカーラ
母父キングカメハメハ
通算成績1戦1勝
連対時
平均馬体重
416kg (最高:416kg)
(最低:416kg)
前走時馬体重416kg
POINT
※除外
背中が短く、腹側のラインが長く後躯に向かって引き締まっている体型。前走は2番手追走からの抜け出しで勝利を収めているものの、溜めて末脚を引き出す競馬でより馬体の特長が引き出されそうだ。前走時の馬体重が416キロと小柄な馬で、筋肉量はまだまだ成長が見込める。骨格は小さめだがトモの横幅・肉付きは比較的大きめで、後躯の造りは数字以上にしっかりとしている点に好印象。前脚がやや短く、胴自体の長さも詰まり気味。距離はマイルくらいまでが主戦場になりそうだ。腹周りには冬毛が伸び始めているものの、半腱半膜様筋にスジが浮いているように、筋肉の張りは悪くない。

オーロラフラッシュ

(牝3、美浦・藤沢和厩舎)

Frankel
Squeeze
母父Danehill Dancer
通算成績4戦1勝
連対時
平均馬体重
447kg (最高:448kg)
(最低:446kg)
前走時馬体重446kg
POINT
※除外
胸前から肩周り、トモの肉付きが良く、付くべきところにしっかりと筋肉が付いている。馬体重は440キロ台と牝馬の中では平均的な馬格。筋肉のメリハリには良化余地を残しているため、完成された際にはパワー溢れる馬体となりそうだ。繋ぎが短く、また角度もやや立ち気味。蹄も比較的厚みがあるため、時計の掛かる荒れ馬場や道悪も苦にしないはず。シルエットが正方形に近いため、距離はマイルが合っている印象だ。冬毛も伸びておらず、毛艶は抜群に良い。状態面における不安は見当たらない。

シャインガーネット

(牝3、美浦・栗田徹厩舎)

オルフェーヴル
ベルベットローブ
母父Gone West
通算成績2戦2勝
連対時
平均馬体重
456kg (最高:460kg)
(最低:452kg)
前走時馬体重460kg
POINT
ゆったりとした胴周りが特徴で、長方形に近い形をしたシルエットを披露している。マイルで2戦2勝の成績を収めているが、全体にムダ肉の少ない体型をしているため、距離延長にも対応できるのではないだろうか。全体に牝馬らしい素軽さ、シャープな印象がある一方、後躯の発達は目を見張る。トモは丸みを帯びて肉付き十分、筋肉はパンとした張りも感じさせる。中山コースの急坂も問題ないだろう。蹄に厚みがあるため、時計の掛かる馬場も難なくこなせるはず。約2ヶ月ぶりの実戦も太め感はなく、好仕上がり。

スマイルカナ

(牝3、美浦・高橋祥厩舎)

ディープインパクト
エーシンクールディ
母父Distorted Humor
通算成績3戦2勝
連対時
平均馬体重
415kg (最高:416kg)
(最低:414kg)
前走時馬体重416kg
POINT
クビが短めで、胴周りの造りも詰まり気味。飛節が「くの字」に折れている曲飛で、後肢の回転が速い。馬体重410キロ台とかなり小柄な馬でありながら、トモや胸前の筋肉が骨格に対して顕著に発達している。特に後躯は推進力を感じさせ、テンの速いダッシュに繋がっていると考えて良いだろう。マイルで2勝を挙げているが、馬体構造からはスプリント的な素質を感じるため、将来的に得意とする距離は短くなっていくのではないだろうか。フェアリーSは中距離タイプよりもスプリンター的要素を秘めた馬が好走しやすいので、条件的に侮れない1頭。

ダイワクンナナ

(牝3、美浦・国枝厩舎)

ノヴェリスト
ダイワスカーレット
母父アグネスタキオン
通算成績1戦1勝
連対時
平均馬体重
478kg (最高:478kg)
(最低:478kg)
前走時馬体重478kg
POINT
父ノヴェリストから遺伝した大きな腹袋が特徴的。肉付きが良く、全体的にどっしりとした印象でパワーに秀でたタイプ。繋ぎの角度も立っていて、速い時計の出る高速馬場よりも、若干時計の掛かる馬場の方が合っているイメージがある。絶対的なスピード勝負になりづらい、冬の中山はこの馬向きの条件と言えるはずだ。現状、前駆が勝った造りになっているため、中山の急坂は課題になりそう。元来秘めているパワーでリカバリーしたいところか。筋肉の輪郭が薄っすらと浮いて、馬体の張りは悪くない。もうひと絞りできればベストの仕上がりになりそうだ。

シンザン記念

フェアリーS

出走予定馬すべての立ち写真が掲載されるとは限りません。
競馬ラボに掲載されている記事・写真・映像などの無断複製、転載を禁じます。