
'14~'16年とJRA最多勝利騎手&MVJに輝いた戸崎圭太騎手による、大井競馬在籍時代から続く
人気コーナー!トップジョッキーならではの本音、レースへの意気込みをお届けします!

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皐月賞はグリーンエナジーと戴冠狙う!
2026/4/17(金)
今週のコラムは、1冠目・皐月賞の枠順決定直後を直撃。グリーンエナジーの1週前追い切りで見せた成長、そして「精神面の変化」について戸崎騎手が詳しく分析します。また、先週は東京スプリントを快勝し、改めてその手綱捌きを証明。騎乗停止期間から復帰後の感触や、新たに就任した「騎手クラブ副会長」としてのエピソードなど、今週もここでしか読めない話題が目白押しです。
新馬から乗り続けてきた馬で1冠目へ!
——今週は皐月賞(G1)が一番の注目かと思います。グリーンエナジーと挑みますが、既に枠順が決定しています。まず、枠順の感触はどうでしょうか?
戸崎:悪くないなという印象です。内でも良かったかなと思いますが、外過ぎなければいいかなという感じです。
——ここ2戦の走りを見ていると、スタートに関してはそこまで心配ないでしょうか。
戸崎:いや、前走は遅かったです。スタートというより二の脚ですけどね。もう少し流れに乗っていけても良かったです。
——未勝利戦とはまるでペースも違いますが、位置取りに関しては、未勝利戦の2走前と前走の京成杯が異なりました。今回はどのような形になりそうですか?
戸崎:そこは何とも言えないところですね。まだトレーニングも終えたばかりで、枠の並びも見ておらず、グリーンエナジーの枠だけ見ていたようなものなので。あとは、そこは出方次第でもありますね。必ずしも前にいけない訳ではないですけどね。
——1週前追い切りに乗られましたが、時計を見るとかなり速いタイムでした。前走からの変化や成長具合はどうでしょうか?
戸崎:良くなっているなと感じます。特に精神的な部分の成長が随分あると感じています。体の緩さもだんだん無くなってきていますし、順調に成長しているなという感じです。
——1週前追い切りでは、ラスト1Fは10秒台に到達していました。美浦でも栗東でもウッドの追い切りでラスト1ハロン10秒台はあまり見ないタイムですが、どんな指示があったのですか?
戸崎:1週前なのである程度しっかりやる、というところです。なかなか出ないタイムだと思うので、いい追い切りになればいいなと思っています。
——今日(木曜)に最終追い切りを終えたようですね。
戸崎:関係者に撮ってもらった映像を見ましたが、落ち着いて走っていたなという気はしますよ。雰囲気は良さそうですね。
——先ほどおっしゃられていた体質的に良くなってほしい箇所は具体的にどんな部分でしたか。
戸崎:新馬の時に初めて跨った時は、相当緩いなと感じていました。それが休んで使うごとに良くなっていますね。それに、昔は若さがあって走る気満々なところもありましたが、落ち着いてきているのかなと感じています。
——未勝利戦は横からの映像では隣の馬と被って分かりづらいですが、パトロールで見ると、頭を上げるようなところもありましたね。
戸崎:そうですね。力んではいますが、許容範囲ではありましたね。
——位置が取れないほど折り合いが難しいわけではない、という感じでしょうか。
戸崎:ただし、取ろうとしたり、そういう組み立てをしようとしたりするとスイッチが入る可能性はありますね。そういうタイプだとは思います。
——本質的な距離についてはどうでしょうか。
戸崎:そうですね、現状走っているあたり(2000m前後)かなと思います。
——東京と中山、どちらのほうが理想的ですか?
戸崎:東京のほうが走りやすいかなとは思っています。ただ、同じ条件を勝ったというのは一つの強みかなと思いますし、中山2000mに関しても適性がないというわけではないです。展開次第というところはあると思います。
まだ並びをしっかり見ていないので、その展開については、もう少し研究してからですね。折り合いの不安がゼロではないことを考えると、ある程度ペースアップしたほうが競馬はしやすくなると思います。しかし、折り合いが難しいというよりは、ハミ受けの面であったりするので、単に行きたがるのとはまた違いますからね。
——未勝利戦での力みに映るところは、行きたがる分の折り合いの難しさとはまた違うということですね。
戸崎:そうですね。力んではいますが、行きたがるだけではないので、そういう意味で許容範囲ということですね。
——皐月賞は戸崎さんにとっては比較的相性のいいレースじゃないかと思います。改めて意気込みをお願いします。
戸崎:新馬からずっとコンビを組んで、G1に臨めるということは、自分のキャリアではそう多くはありませんし、また違った思いがあります。楽しみながら勝利を目指して行きたいなと思っています。
——その他のレースでは、土曜はラブディーヴァに久しぶりに騎乗されますね。
戸崎:以前の印象では、操縦性が難しかったりするところがありますが、うまく運べれば脚は使える馬だと思っています。
——日曜はイッテラッシャイやサノノワンダーはどうでしょうか。
戸崎:期待していた馬なので、早く2勝目を勝たせてあげたい思いですね。サノノワンダーは勝ちきれないところがありますが、前走は結果的に距離がちょっと長かったのかなと。1800mは走れているので改めてですね。
——パンジャは3走ぶりに騎乗されます。
戸崎:どんな競馬でも対応できるかなと。あまり時計が速くならないほうがいいですね。コース自体は合うのではと思います。
今年も古巣でダートグレード競走を勝利!
——昨日は東京スプリント(Jpn3)、ドラゴンウェルズでの勝利おめでとうございました。
戸崎:ありがとうございます。
——以前からモマれないことを意識されて乗られていた馬だったと思います。最内枠ということで、より展開が重要だったと思います。枠順を見ていかがでしたか?
戸崎:そうですね。「スタートは遅れられないな」というところを一番に思いました。昔のほうがスタートは速かったんですよ。昨日も含めてここ3戦くらいは、ちょっと一歩目が遅いといいますか。そこから出れば行ける馬なんですけどね。
——一歩目が遅れて、そこから中へ入っていくようなパターンですね。
戸崎:それもあって、真ん中の枠あたりに逃げ候補がいたので、どうかなという気はしましたが、結果論としては内枠で良かったなと感じています。スタートは出てくれたので、そこが一番ですね。
——前走などは逃げ切りという形でしたが、一気に相手も強化された印象でした。そこら辺はいかがでしたか?
戸崎:結果論ですが、スピード負けしていないなというところでしたね。中山でもいい時計で走れていましたし。重賞になってどうかとは思いましたが、終わってみて、やはり時計が速いのでスピード負けはしていないなと感じました。
——前走はオープン特別を勝利していたものの、重賞の常連組も多数いましたね。
戸崎:これで競馬の幅がもう少し出ると、もっといいのでしょうけれど。そこはもう付き合っていくしかないというか、ポイントになるかなというところですね。可能であれば幅が広がるといいですが。
——距離は1200mが中心という感じですか?
戸崎:はい、そう思っています。
——雨はかなりあったように見えます。馬場にも影響はありましたか?
戸崎:レースの時は水分も含んでいましたし、逆にそれが良い方に向いたのかなと思っていますね。
——その中で、なるべく戦法の幅が出てくると理想的ということですね。昨年も勝利されましたが、大井での勝利はいかがでしたか?
戸崎:やっぱり嬉しく感じます。
―:先週のレースでは、桜花賞(G1)のディアダイヤモンドはどうでしたか。
戸崎:レースに行って返し馬の走りのほうが、追い切りよりもいいなという感触を得ました。ただ、直線で反応がなかったり、少し怯んでいる感じもありましたね。馬群が密集したこともあるのか、もしくは短いローテーションで関西圏への遠征が堪えたのか…。能力はある馬だと思いますから、改めて仕切り直せば頑張れると思います。
——忘れな草賞はカラペルソナに騎乗されました。
戸崎:前半の行きっぷりがもう一つだったので、もう少し押していってポジションを取っても良かったかなと。一瞬脚は使えそうでしたが、道中急かされる感じもありましたね。
——ニュージーランドトロフィー(G2)のディールメーカーは4着でした。
戸崎:今回はメンコを取って行きましたが、上手に走ってくれたかなと思います。体がもう少し引き締まってくると、もっといいですね。
——リゾートラインは昇級初戦に挑みました。
戸崎:未勝利では先に行けていましたが、今回はちょっと忙しさを感じました。もう少し慣れであったり、距離があってもいいのかもしれません。
——ピエスユニークで勝利されましたね。
戸崎:スタートは遅いですが、道中の行きっぷりは良くなっていました。長い脚を使えるタイプですね。これなら昇級でも期待できるんじゃないかと思いますよ。
——来週は京都遠征、その後もまだまだ京都で乗る予定はあるようですが、ユニコーンSはやめて東京に切り替えという感じですか?
戸崎:はい、そうです。
——騎乗停止期間を終えて、久々のレース騎乗はいかがでしたか?
戸崎:すごく楽しかったですし、やっぱり馬の上はいいなと感じました。ただ、土曜日乗ってすごく内転筋が筋肉痛になって。(間隔が)開くとやっぱり違うんだなと感じましたね(笑)。
——そして、先週話題にし忘れておりました。一部報道にもありましたが、競馬学校の入学式にも出席されたと。ちなみに騎手クラブの副会長になられたとか。
戸崎:あ、そうですね。入学式では騎手クラブからウェアを贈呈しました。
——会長は武豊さんですが、数年前からそんな立場になることを想像していましたか?
戸崎:いや、特には考えていなかったです。あまり実感がわかないですが(笑)。前は関東の支部長だったんですけどね。
——これからファンから副会長と呼ばれるかもしれませんね。今週もありがとうございました!
戸崎:いやいや、呼ばれないっしょ。ありがとうございました。
プロフィール

戸崎 圭太 - Keita Tosaki
1980年7月8日生まれ、栃木県出身。99年に大井競馬の香取和孝厩舎所属としてデビュー。初騎乗、初勝利を飾るなど若手時代から存在感を放っていたが、本格的に頭角を現したのは08年で306勝をマークし、初めて地方全国リーディング獲得した頃から。次第に中央競馬でのスポット参戦も増えていった。
11年には地方競馬在籍の身ながらも、安田記念を制して初のJRAG1勝ち。その名を全国に知らしめると、中央移籍の意向を表明し、JRA騎手試験を2度目の受験。自身3度目の挑戦で晴れて合格し、13年3月から中央入りを果たした。移籍2年目はジェンティルドンナで有馬記念を制す劇的な幕引きで初の中央リーディング(146勝)を獲得。16年も開催最終週までにもつれた争いを制し、3年連続のJRAリーディングに。史上初となる制裁点ゼロでのリーディングという快挙を達成した。19年にはJRA通算1000勝を達成、史上4人目のNARとのダブル1000勝となった。プライベートでは2022年より剣道道場・川崎真道館道場の総代表を務めている。2025年5月よりYoutubeチャンネル「戸崎圭太のベリベリチャンネル」を開設。





