2歳G1シリーズ開幕!好メンバー揃いの新馬からも目が離せない!
2016/12/5(月)
2歳G1の裏で数々の良血馬がスタンバイ!
今週から阪神JF、朝日杯FS、ホープフルSと大一番が続き、POGファンには楽しみなシーズン。このコーナーも更に盛り上げていきたい。新馬戦は、日曜日の阪神芝1800戦が好カード。まずは、パールズシャイン(牝2、栗東・池添学厩舎)。全兄にはラストインパクト(重賞3勝、ジャパンC2着)がいる。
「ここまで乗り込みは順調。牧場時代から乗り味のいい馬で走ってきそう」と池添学師。鞍上は戸崎騎手を予定している。1週前のCWは6Fで81秒台、最後の1Fも12秒前半と速い時計をマーク。今年の牝馬のレベルを考えると、遅めのデビューで上位陣に追いつくのは大変だが、血統的にはオークスあたりで面白い。
パールズシャインは血統からもオークス向きか
グローブシアター、ヴァナヘイム、エアウィンザーなど2歳馬が好調な角居厩舎からはキセキ(牡2、栗東・角居厩舎)がデビュー。「沈むようなフォームでいい走りをする。馬格もあるし、楽しみな1頭」と岸本助手。鞍上はルメール騎手。CWで6F81秒、5F66秒を余裕もたせでマーク。日曜日の新馬戦を楽勝したサロニカに先着と動きは良好。叔母にダイワエルシエーロ(オークス)、祖母にロンドンブリッジ(桜花賞2着)がおり、クラシックを意識してしまう。
開幕週の阪神2000mの新馬戦でダノンロマンが快勝。勢いづく藤原英厩舎からは、グラニーズチップス(牝2、栗東・藤原英厩舎)が参戦。CWで68秒台、終い1F12秒前半を馬なりでマークし、エンジェルフェイスに先着と順調に調整は進められている。半兄にステファノス(天皇賞・秋2着)がおり、将来性も高い。
スプレンダークラン(牝2、栗東・池添学厩舎)は、同日の中京2000m戦と両睨み。CWで5F67秒台と水準の時計が出ており、仕上がりは進んでいる。兄にはG1を10勝のヴァーミリアンをはじめ、ソリタリーキング、キングスエンブレム、サカラートとダート重賞の勝ち馬が並び、この馬も将来はダートで活躍となるかもしれない。
前日の阪神芝1400m戦も楽しみな馬がデビュー。ラプソディーア(牝2、栗東・友道厩舎)は血統、調教ともに目立っており、注目の一頭だ。「母系の影響が強く出ている印象。バネがあっていい動きをする」と友道師。鞍上はルメール騎手。
友道厩舎ゆかりの血統で、半兄にはフレールジャック、マーティンボロと重賞ウイナーが2頭。姉のハルーワスウィートからは、ヴィルシーナ(G1・2勝)、ヴィブロス(秋華賞)、シュヴァルグラン(重賞2勝)が出ている。CWでは長めから時計を出し7F98秒台、5F66秒台で、終いは12秒3を楽にマークしており、初戦から勝ち負けできる。
今年の天皇賞・秋で3着したステファノスの半妹・グラニーズチップス
おじにキズナのディープ産駒・アーザムブルーがデビュー!
アレラーモ(牡2、栗東・高野厩舎)は、母のリビアーモがオープン特別のオーロCなど5勝した活躍馬。近親にはアンバーシャダイ、サクラバクシンオー、イブキマイカグラなどがおり、社台の歴史が詰まった一族である。坂路では55秒1-12秒8(一杯)と目立ったものではないが、併せ馬ではしっかり先着しており、動きは悪くない。
中京では日曜日の芝2000m戦でデビューのダノンキングダム(牡2、栗東・安田隆厩舎)が注目の一頭。CW4Fから、上がり1F12秒0と終い重点に好時計。半兄にダノンメジャー(オープン)がおり、早くから活躍が見込める。
中山は土曜日の芝1600m戦が好メンバー。ファウンダー(牡2、美浦・斎藤誠厩舎)は、半兄にミュゼスルタン(新潟2歳S)がいる。坂路54秒2-12秒6(一杯)と時計も出ており、上位争いが見込める。
アーザムブルー(牡2、美浦・戸田厩舎)は、母の姉にファレノプシス(G1・3勝)、母の弟にキズナ(ダービー)がいる。ウッドで5F68秒前半、上がりも12秒台でまとめており、水準の時計は出ている。他にも、好調ノルマンディーOCからソルオリーヴァ(牡2、美浦・大竹厩舎)、半兄に2連勝中のアムネスティがいるリレントレス(牡2、美浦・二ノ宮厩舎)も予定している。
同日のダート1800m戦は、セダブリランテス(牡2、美浦・手塚厩舎)が有力。ウッドで5F68秒台で、古馬1600万に先着と動きは上々。半兄にモンドインテロ(6勝)がおり、ダートデビューに疑問も持ったが、「馬体がパワータイプ」と陣営が話していることから、その点も大丈夫だろう。
新規入厩組で目が行くのはラディアンスウェイ(牡2、美浦・堀厩舎)。母のギャビーズゴールデンギャルはアメリカのG1エイコーンSを勝った馬で、繁殖牝馬としても当然期待がかかる。ここまで2歳馬が8頭デビューし、6頭が勝ち上がっている堀厩舎。この馬も流れに乗りたい。
バーボネラ(牝2、栗東・荒川厩舎)は、母がG1馬スティンガーで、半兄にサトノギャラント、キングズオブザサンがいる。
再入厩組ではバレッティ(牡2、美浦・久保田厩舎)。母のザレマは重賞ウイナー、全兄のミッキーオリビエは未勝利戦から1600万特別まで4連勝している。ゲート試験は済んでおり、デビューを目指す。
天才少女・スティンガー産駒のバーボネラ
プロフィール
山田 乗男 - Norio Yamada
厩舎育ちのPOG好きという変わり者。主なPOG実績として、過去にナリタブライアン、ビワハヤヒデ、ディープインパクト、オルフェーヴル、ブエナビスタ、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、アンライバルドら指名の実績を持つ。POG=超大物狙いということだが、その格高理論は仲間うちから一目を置かれている。有名競馬雑誌でPOGコーナーを担当中。