充実の夏クラレント いざ、秋は真のマイル王へ!

●9月14日(日) 3回新潟2日目 第59回 京成杯AH(G3)(3歳上 国際 特指 ハンデ 芝1600m)

サマーマイルシリーズの最終戦を勝利で締めくくったのはクラレント(牡5、栗東・橋口厩舎)。関屋記念に続いて連勝で、文句ナシの王座獲得となった。

前走からコンビを組む田辺裕信騎手は開口一番、「期待に応えられて良かったです」と安堵の表情。自身のサマージョッキーズシリーズ優勝が懸かっていただけに、その喜びもひとしお。

スタートはあまり良くなかったものの、逃げるタガノブルグを見据えながらの積極的な競馬。「前走は外枠だったので、流れに乗ることに専念しましたが、今回は内。それでも、スムーズに走らせることができ、ホッとしましたよ」と振り返ったが、その前走より1秒以上遅い道中のペースを考慮した、鞍上のファインプレーと言えよう。直線では徐々に外へと進路を移し、馬場のド真ん中から抜け出すと、馬群を割って迫ったブレイズアトレイルを退ける横綱相撲。

「馬場状態にも不安があったのですが、直前に乾いてくれたのも味方しました」の言葉通り、昨日は突然のゲリラ豪雨に見舞われ不良馬場まで悪化した新潟の芝コースも、今日の午後には良馬場に回復。自慢の脚力を殺されることなく、58キロを課されたハンデも克服して堂々と押し切った。

重賞6勝目に加え、夏のマイル王の勲章も獲得。5歳の秋にしてますます勢い盛んなパートナーに対し「まだ先まで可能性がある馬ですし、一生懸命に走ってくれます」と更なる高みを見据えたコメントも。一族がまだ成し遂げていない悲願のG1制覇へ。淀のマイルを先頭で駆け抜ける姿が、いよいよ現実味を帯びてきた。

クラレント

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