完敗もダービーに前向き 2着リアルスティール

●4月19日(日) 3回中山8日目11R 第75回皐月賞(G1)(芝2000m)

スプリングS2着で連勝がストップ。巻き返しに向け、この中間は付きっ切りで攻め馬に跨がり、クラシックの第一関門突破を図ったリアルスティール(牡3、栗東・矢作厩舎)と福永祐一騎手のコンビ。しかし、勝ったのは共同通信杯で破ったドゥラメンテ。何とも悔しい敗戦となってしまった。

スプリングSで慎重になりすぎた反省からか、今回はうまくスタートを決めてスッと好位へ。「前走を使い、イメージどおりに軽くなっていた。スタートが速かったし、前目で流れに乗れた。終始、余裕のある走り。口向きの悪さも見せなかった」と鞍上が思い描く理想的なパターンでレースは進み、満を持して直線へ。Vロードへ真っしぐらと思われたが、ドゥラメンテのケタ違いの脚にVロードは音を立てて崩れ落ちた。

「すっと先頭に立ち、うまくいきすぎたね。現時点での力は出せたが、きょうのところは完敗」と悔しさを見せた福永騎手。鬼脚に屈したが、3着のキタサンブラックとは決定的な差をつけ、自ら勝ちに行って堂々の2着。「でも、距離が延びてもやれるし、次に期待したい」と最後はシッカリと前を向いた。

管理する矢作芳人調教師が「ディープブリランテ以上の器」と評する逸材。2度の敗戦は大目標とするダービーへの大きな糧となったはずで、次の舞台は広い府中。どんな策を練ってドゥラメンテの脚を封じるか非常に楽しみだ。

リアルスティール

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