競走能力喪失のウインバリアシオンが抹消 種牡馬へ

3日の天皇賞(春)で12着に終わり、レース後の検査の結果、左前脚の浅屈腱不全断裂で競走能力喪失と診断されたウインバリアシオン(牡7、栗東・松永昌厩舎)は、7日付で競走馬登録を抹消することが発表された。

ウインバリアシオンはハーツクライの初年度産駒として、2010年の夏の小倉でデビュー。3歳時には安藤勝己騎手とのコンビで青葉賞を制すと、日本ダービー、菊花賞では3冠馬に輝いたオルフェーヴルという高い壁に阻まれ、クラシックでは連続2着に終わった。古馬になってからも中長距離戦線のトップホースとして活躍したが、昨年の天皇賞(春)でも勝ち馬からクビ差2着などタイトルには届かず。最終的にはG1で4度の2着、3着1回と惜敗が続き、悲願のG1制覇はならなかった。
しかし、2度の屈腱炎を患いながらも、その度に見事な復活をみせ、7歳まで不屈の走りをみせてきた競走馬生活は、G1馬にも劣らぬほどファンの感動を呼んだといっても過言ではないだろう。JRAの発表によれば今後は種牡馬となる予定だが、繋養先は未定。

馬主は株式会社ウイン、生産者は勇払郡のノーザンファーム。馬名の意味由来は「冠名+バレエのソリストによる踊り(仏)」。JRA通算獲得賞金は5億7994万6000円(付加賞含む)。

ウインバリアシオン
(牡7、栗東・松永昌厩舎)
父:ハーツクライ
母:スーパーバレリーナ
母父:Storm Bird
通算成績:23戦4勝
重賞勝利:
14年日経賞(G2)
11年青葉賞(G2)

ウインバリアシオン

▲重賞初制覇となった2011年の青葉賞


ウインバリアシオン

▲2011年の日本ダービー 極悪馬場の中、2着に追い込んだ


ウインバリアシオン

▲ライバル・オルフェーヴルとの最後の対決になった2013年の有馬記念


ウインバリアシオン

▲2014年の日経賞で久々の重賞制覇


ウインバリアシオン

▲担当の竹邑厩務員(左)と松永昌博調教師(右)