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【札幌記念】あくまでここは通過点 ジャッカルに酒井学は信頼寄せる
2015/8/19(水)
19日、日曜札幌11レース・札幌記念(G2)の追い切りが札幌競馬場で行われた。菊花賞馬トーホウジャッカル(牡4、栗東・谷厩舎)は先週に続き、酒井学騎手が札幌まで駆けつけて騎乗。芝コースで5Fの追い切りを行うと、強めに追われて65.2-50.4-36.4-11.8秒をマーク。札幌の芝を気持ちよく駆け抜けてみせた。約8ヶ月ぶりの宝塚記念で4着に奮闘し、古馬との初対戦にもメドをつけたといえる前走。そこから約2ヶ月ぶりの実戦となるが、中間もこれまで通り酒井騎手が騎乗。誰よりもパートナーの背中を知る男は「先週よりだいぶ雰囲気が違いましたね。1週間でこれだけピリッとしてくれたらホッとしました。うるさくなったというよりも『スイッチが入った』という雰囲気ですし、息遣いも先週より良いです。追い切りはガッツリやることより、どれくらい反応できるか、先週から今週どれくらい変わったか、とチェックする意味合いもありました」とコメント。1週前よりも着実に上向いていることをアピールした。
ダービー当日に初出走を果たし、瞬く間に勝ち星を重ね、史上最短となるデビュー149日での菊花賞制覇。一躍、話題の存在となったトーホウジャッカルだが、キャリアが浅い故に初めての洋芝が懸念されるのも確かだ。しかし、そんな声にも「全く(馬場は)問題ないです。菊花賞は3000をあの時計で走ってくるという、パフォーマンスを見せていますが、かといって重馬場がダメかといえば、そんな風には思いません。力の要る馬場でも絶対にこなすはずです」と不安要素を一蹴。もちろん手応えを掴む意味でも、本馬場での追い切りはプラスになったようだ。
上半期は順調さを欠き、僅か一戦のみの出走に終わったが、今後はG1戦線で中核を担う活躍が期待される存在。「目指しているところがもっともっと先というか、上だと思います。ここは本当に次へのステップという、それぐらいの気持ちでないと」と主戦は揺ぎない信頼と期待のコメントで力強くしめくくった。札幌記念といえば、幾多の名馬が弾みにして、秋へ羽ばたいていった夏のビッグレース。更なる高みを目指すためにも、手にすべきタイトルへ邁進していく。
古馬500万下の僚馬を相手に楽な手応えでかけぬけるトーホウジャッカル
追い切り後、酒井学騎手の一問一答は以下の通り。
-:今朝の追い切りの雰囲気はいかがでしたか?
酒井学騎手:先週より、だいぶ雰囲気が違いましたね。1週間でこれだけピリッとしてくれたらホッとしました。うるさくなったというよりも『スイッチが入った』という雰囲気だし、息遣いも先週より全然いいです。
鞍上が代わった変化にも、自分で(レースが近いと)察知できるようになった感じもあります。先週から今週どれくらい変わったか、とチェックする意味合いもありました。本馬場に入れたのはスクーリングがてらという感じですね。
-:去年の秋や宝塚記念の時と比べるとどうでしょうか?
酒:去年とはここまでに来るローテーションが全然違うので。去年は使っていて、その中で成長してきて、という感じだったので、比べるとなると比較の仕方が難しいかと。もちろんここまで使ってきてG1馬になって、前走でも正直、こちらが思っている以上に頑張ってくれました。こちらが思っている以上の器だと思うし、『これくらい』と勝手に決めつけるよりも、馬を信じて乗らないといけない馬なのだと前走でよく分かりました。
-:前走というのは間隔も開いていましたし、順調ではなかったですね。
酒:順調ではなかったですよね。その中でああいう競馬をしてくれたというのは、本当にこちらの次元を遥かに超えた馬なのだとあのレースで思いました。今回にしても不安を持って乗るよりも、“この馬が一番強い”という気持ちで乗らないといけないんだなと、前走で改めて思い知らされたので。今回も条件面がどうこうということではなくて、そこを遙かに超えている馬だから、僕自身が向こうに付いていかなければいけないなとは凄く思いました。
-:京都の速い馬場であの時計で勝っているから、洋芝とまた違うのかなとも思うのですが、そういうことではないと。
酒:全く問題ないです。適性だけでいえば、菊花賞は3000であの時計で走ってくるというパフォーマンスでしたが、重馬場がダメかといえば、そんな風には思いません。力の要る馬場でも絶対にこなすはずだし、別に洋芝だろうが、その辺は問題ないと思っています。
-:小回りコースも小倉で走っていますね。
酒:どのコースと相性がいいとか、そういうのがないのですよね。色々な条件をどこでも走っていますので。中京の左回りも、小回りも小倉で走っています。阪神の坂のあるコースや京都の広い、坂の下りもある菊花賞のようなコースでもしっかりと対応できていますのでね。それ以上に僕がジャッカルに対応していかないと。前回は本当に申し訳ないなという気持ちがあったので。
-:秋はもちろんさらに大きな舞台を目指して。
酒:そうですね。目指しているところがもっともっと先というか、上だと思いますし、負けたにしても、言い訳が付けられる馬ではないと思っていますので。ここは本当に次へのステップという、それぐらいの気持ちでないと。
-:今日の感じだと自信を持って乗れますか?
酒:雰囲気は先週以上というのは明らかでしたし、正直、今日もそんなにガツンとやったわけではなく、感触を確かめるくらいでしたが、『この1週間で何が変わったの?』というくらい、しっかりと気合も乗って、息の方もしっかり整っています。
谷調教師と追い切りの感触を確認しあう酒井学騎手
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