【毎日王冠】復活!リアルスティール鮮やか重賞V3「次は天皇賞かBCマイル」

リアルスティール

ノーザンファーム・吉田勝己代表と記念撮影するミルコ・デムーロ騎手

●10月8日(日) 4回東京2日目11R 第68回毎日王冠(G3)(芝1800m)

東京競馬場には前年比130%増となる5万7千人が詰めかけたように、好メンバーが揃い、本格的な秋競馬の幕開けを感じさせた毎日王冠(G2)。白熱の一戦を制したのは、8ヶ月ぶりの休み明けの5歳馬リアルスティール(牡5、栗東・矢作厩舎)だった。

1番人気のソウルスターリングがハナを切る展開の中、先頭集団を射程圏に入れつつ、2番手集団を追走。直線を向いてジワっと外に持ち出すと、そこから末脚を一閃。最後まで追いすがるサトノアラジンとの追い比べを制した。

「位置取りは作戦通りでしたし、綺麗な勝ち方が出来ました。去年に乗ったときと違って、今日は馬の状態が凄く良かったです。少し掛かるところのある馬ですが、今日は返し馬でもゲートでも落ち着いていました。ペースも良かったですし、ずっと手応えは楽でした」とミルコ・デムーロ騎手は振り返ると、矢作芳人調教師も「久々にこの馬の好調時に戻った感覚でしたよ」と満足いく状態で送り出せたことに、ホっと胸をなでおろした様子だった。

昨年の毎日王冠は夏負けの影響で結果的にパス。連覇が懸かった今年のドバイターフは外傷性の鼻出血で無念の回避。クラシックでも2度の2着があるように、早くから高い資質を示しながらも、アクシデントに見舞われ、満足のいくローテーションを歩めなかったリアルスティール。しかし、この中間は8カ月ぶりながらも、順調に調教を消化し、1年7ヶ月ぶりのV。国内に限れば、3歳時の共同通信杯以来の勝ち星で、久々に勇姿を見せつけた。

「安田記念も使いたかったし、使えない状態ではなかったのですが、ここまでじっくりやった甲斐がありました。今後?天皇賞・秋ブリーダーズカップマイルになるでしょう。改めて関係者と協議して決めます」とトレーナー。あくまで仮定とはいえ、師を取り囲んだマスコミ勢からもアメリカという選択肢にどよめきが起きたが、いずれにせよ、次戦はジョッキーも含め未定(天皇賞ではデムーロ騎手がサトノクラウンに騎乗)。しかし、長いトンネルから抜け出た5歳馬はまだまだ輝きを放ってくれそうだ。

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