【2歳馬情報】2歳新馬戦も佳境。期待の素質馬、良血馬たちがデビュー!

阪神競馬場にて2歳馬たちの晴れ舞台、GⅠ・朝日杯FSが開催される今週。彼らに負けじと、期待の素質馬、良血馬たちもデビューを予定している。そんな注目馬を、今週も厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介していく。

◆12月17日


●中山芝2000m

セリオーソ(牝、ディープブリランテ×エバーグレーズ、美浦・高柳瑞厩舎)
近親シーキングザベスト(武蔵野S勝ち馬)、ジョディー(3勝、重賞3着2回)。1本目の時計からいい雰囲気だったが、1週前調教(以降も調教は、主に1週前のもの)もウッド6F83秒1-11秒8と全体、終いともに上々。初戦から期待したい。鞍上は三浦騎手。

ローディアマント(牡、サトノダイヤモンド×ブラッサムレーン、美浦・尾関厩舎)
祖母モントゥラニは、アイルランドGⅡ勝ち馬、イギリスGⅠ4着。調教はウッド5F66秒1-11秒6の好時計をマーク。週毎に時計を詰め、デビューへ向け変わり身が見える。鞍上はマーカンド騎手。

●中山ダート1800m(牝馬限定)

パールシェル(牝、リオンディーズ×フィビュラ、美浦・萩原厩舎)
母は2勝、新馬勝ち。おじミトラ(金鯱賞、福島記念勝ち馬)。時計はウッド5F66秒6-11秒8。速い本数が少ない状況で水準レベルの時計をクリアし、デビューへ向け楽しみは増している。鞍上はルメール騎手。

キープスマイリング(牝、Quality Road×ウィープノーモア、美浦・武井厩舎)
1週前はウッド5F69秒3-11秒7。2週前はウッド5F65秒9-11秒6の好時計をマークと素質は感じるが、気性に難しいところがあるようなので、レースで能力が発揮できることを祈りたい。鞍上は横山武史騎手。

アフトクラーティラ(牝、ロードカナロア×メーデイア、美浦・菊沢厩舎)
母は交流GⅠレディスクラシック勝ち馬。半兄ディクテオン(現JRA2勝、地方2勝)。調教はウッド6F85秒3-11秒4。2週連続で上り1F11秒5をクリアしている。鞍上は横山和生騎手。

●阪神ダート1800m

レッジェンダペスカ(牡、ダノンレジェンド×シャインダイアン、栗東・角田厩舎)
祖母ミンティエアー(フローラS2着)、おじエルモンストロ(4勝)。調教は坂路で56秒9-11秒9。終い重点とはいえ、ここまで坂路上り1F12秒を切る時計を2本出している。

●中京ダート1800m

レッドラグラス(牡、リオンディーズ×アイスパステル、栗東・中内田厩舎)
近親バーディバーディ(ユニコーンS勝ち馬、交流含むGⅠ3着3回)。調教はCW6F84秒1-11秒3。外目を回って、この1Fの時計は上々。中内田厩舎は、ここまで2歳新馬戦の連対率が72・3%の好成績。この馬も初戦から好結果を期待できる。

ベンダバリラビア(牡、アジアエクスプレス×エーシンラクーン、栗東・寺島厩舎)
おばエーシンリジル(5勝、北九州記念2着)。調教はCW6F84秒6で、終いの1Fは11秒0!デビューへ向け、大きく前進中だ。

◆12月18日


●中山芝1600m

レシプロシティ(牝、キズナ×サプレザ、美浦・田村厩舎)
母はイギリスGⅠ3勝、マイルCS3着2回。半兄サトノインプレッサ(毎日杯勝ち馬)。12月11日の中山芝1800m戦を除外となり、当レースか前日の2000m戦に出走予定。調教はウッド5F66秒9-12秒0。1週伸びたこともあり仕上がりに不足はない。

ウインエレナ(牝、ロードカナロア×サマーエタニティ、美浦・畠山厩舎)
半兄ウインブライト(香港GⅠ2勝)、半姉ウインファビラス(阪神JF2着)、ウインエクレール(現2勝、スイートピーS1着)。前週デビューを予定していたが、軽い不安が出て回避。症状はすぐに治まり、当レースでデビューの予定だ。調教は坂路55秒8-12秒8。「小柄な牝馬で芝向きの軽いフットワーク。線の細さはあるが、それでも稽古は水準値以上の動き。距離適性は1600m寄りで、保って2000mまでの印象」と記者の話。鞍上は松岡騎手。

レッドシュヴェルト(牡、レッドファルクス×ハイドバウンド、美浦・尾関厩舎)
半兄ミッキーハイド(4勝)。「乗り込むにつれて弾むような動きになり、1週前追いはウッドで好調教。終いの伸びが良く、ラスト1ハロンは11秒6(6Fは84秒0)をマーク。毛色を含めて父の特徴が濃く出た印象」と記者の話。鞍上はMデムーロ騎手。

シャンデュヴァン(牝、ドレフォン×ルフォール、美浦・田中博厩舎)
母は3勝。おじベルーフ(京成杯勝ち馬)、近親ショウナンパンドラ(ジャパンC、秋華賞勝ち馬)。調教はウッド5F68秒5-12秒1。なお翌週にデビューを伸ばす可能性もある。

●阪神芝2000m

オストファーレン(牡、Saxon Warrior×Owaseyf、栗東・大久保龍厩舎)
近親ビントアライル(全欧2歳牝馬チャンピオン)。調教はCW6F81秒5-12秒1。「11月上旬から坂路、ウッドを併用して入念な乗り込みを消化。父はディープインパクト系ながら欧州血統で、産駒は切れ味よりも持久力型が多い印象。本馬も稽古を見るかぎりパワフルなスタミナタイプか」と記者の話。鞍上は武豊騎手。

アズライトムーン(牝、サトノダイヤモンド×アズールムーン、栗東・池添学厩舎)
母は2勝。おばエスメラルディーナ(交流GⅡ関東オークス勝ち馬)、おじコンシリエーレ(現2勝、GⅢサウジダービー3着)。CW5F67秒1-11秒7を楽にマークし、古馬2勝クラスと併入といい動きを見せている。鞍上はイーガン騎手。

グラシリスティラ(牝、ドゥラメンテ×キトゥンズダンプリングス、栗東・吉村厩舎)
母は北米GⅠ勝ち馬。調教は坂路54秒5-12秒7。2週前はCWで追われ、2勝クラスの馬に先着している。鞍上はルメール騎手。

●中京芝1400m

ブレスユアスターズ(牝、ルーラーシップ×ブレッシングテレサ、栗東・奥村豊厩舎)
母は2勝。おじアドマイヤラクティ(豪州GⅠコーフィールドC勝ち馬)、アドマイヤジャスタ(函館記念勝ち馬、ホープフルS2着)。1週前のCW6F86秒6-12秒1を含め、ここまで派手な時計は出ていないが、楽な手応えで終い12秒前半の時計を連発している。鞍上は北村友騎手。

フォレスタドーロ(牝、モーリス×ルールブリタニア、栗東・武幸厩舎)
半兄エピファニー(現在4連勝中)、おばミッキークイーン(オークス、秋華賞勝ち馬)。調教はCW6F83秒7-11秒8。手応えには余裕があり、まだまだ詰められそうだ。

ダノンプレジャー(牡、ロードカナロア×スピニングワイルドキャット、栗東・安田隆厩舎)
全兄ダノンスマッシュ(高松宮記念、GⅠ香港スプリント勝ち馬)。4月に入厩した頃は順調に進んでいるイメージだったが、その後の良化度が遅くデビューが伸びてしまった。入厩後も調教の動きは鈍かったが、1週前はCW6F82秒0-12秒3と少しずつ前進はしているようだ。レースまで、更に良化を望みたい。

ノヴィアル(牝、サトノクラウン×クレオール、栗東・渡辺厩舎)
母は2勝。調教はCW6F82秒4-11秒7。ヴェラアズールで初GⅠ(ジャパンC)制覇と盛り上がる渡辺厩舎だが、2歳馬の勝ち上がりは1頭のみ。ここから2歳馬も上げていきたい。鞍上は西村淳騎手。

◆新規入厩


ホウオウムサシ(牡、ドゥラメンテ×メリッサ、美浦・蛯名厩舎)
半兄ミッキーグローリー(京成杯AH、関屋記念勝ち馬)、カツジ(スワンS、ニュージーランドT勝ち馬)

ジャミーレ(牝、リアルインパクト×シンハリーズ、栗東・斉藤崇厩舎)
半姉シンハライト(オークス勝ち馬)、リラヴァティ(マーメイドS勝ち馬)、半兄アダムスピーク(ラジオNIKKEI杯2歳S勝ち馬)

スイープアワーズ(牡、ディープインパクト×スイープトウショウ、栗東・友道厩舎)
母は宝塚記念などGⅠ3勝。半兄スイーズドリームス(4勝)、半姉シープセレリタス(4勝)。 セレクトセール2億2000万円(税込)

オクタグラム(牡、エピファネイア×エールデュレーヴ、栗東・友道厩舎)
母は3勝。近親レーヴディソール(阪神JF勝ち馬)、レーヴミストラル(日経新春杯、青葉賞勝ち馬)