【高松宮記念】6年ぶり出現!人気薄で粘り込みの可能性を秘めた「逃げ上手の熱駒」

19年の高松宮記念を快勝したミスターメロディ

19年の高松宮記念を快勝したミスターメロディ


春のスプリント王決定戦、高松宮記念(G1、中京芝1200m)は季節の変わり目とあって、直近5年続けて重~不良馬場。道悪の影響もあり近年は大波乱決着となっています。

幸い、今年の中京は週中に降雨があったとはいえ、レース当日は晴れ予報。6年ぶりとなる良馬場で行われそうです。

ここで「2019年の高松宮記念ってどんなレースだったっけ?」と、思われた方も少なくないでしょう。特にノーヒントで2、3着馬を答えられたファンは、往年の人気番組「カルトQ」の競馬回に出演できるかもしれません。

何を隠そう2019年の高松宮記念は、重~不良で行われた直近5年を凌駕する爆荒れ。2着セイウンコウセイ、3着ショウナンアンセムと2ケタ人気馬が2頭も馬券に絡み、3連単449万のメガトン馬券が飛び出しました!


●19年 高松宮記念
勝ち時計:1分7秒3(良)
1着 ミスターメロディ(3人気)
2着 セイウンコウセイ(12人気)
3着 ショウナンアンセム(17人気)

レースは前半3ハロン33秒2のハイペース。ところが1分7秒3の高速決着が示すとおり速い流れでもなかなか前は止まらず、1着ミスターメロディは道中4番手から直線抜け出し。

2着には番手を追走したセイウンコウセイ、3着には最内を突いたショウナンアンセムが突っ込むなど、「内々を立ち回った馬が1~3着を独占」したのは要チェックでしょう。

何故なら上記で紹介した2019年のトラックバイアス(馬場傾向)は、良馬場で行われる可能性が高い今年も同様の傾向が出現する可能性が高いからです。

その根拠となるのが先週行われたファルコンS(G3、中京芝1400m)のタイムになります。また比較として2025年と同じく、中京2週目に良馬場で行われた2019年の勝ち時計もご覧ください。


●25年 ファルコンS
勝ち時計 1分21秒0(良)
1着 ヤンキーバローズ(3人気)
2着 モンドデラモーレ(6人気)
3着 リリーフィールド(13人気)

●19年 ファルコンS
勝ち時計 1分20秒9(良)
1着 ハッピーアワー(4人気)
2着 グルーヴィット(3人気)
3着 ローゼンクリーガー(2人気)

補足として2019年ファルコンSの1分20秒9は、現在の条件になって3番目に速いタイム。中京芝1400mのコースレコードが1分19秒0ですから、重賞とはいえ3歳限定戦を考慮すると速い時計での決着でした。

そして今年の1分21秒0は、19年に0秒1差。さらに当時と同じく中京芝は今週から「Bコース」に替わります。これにより荒れた内ラチ沿いが仮柵で保護されることにより、19年と同じく前に行ける馬や内枠に入った馬が有利に……という仮定が成り立つんです!

しかも今年は何が何でもハナを切りたい馬はゼロ。直近で4コーナー先頭の競馬をした馬をピックアップしても、オーシャンS2着ペアポルックスくらいしか見当たりません。

同馬は前走オーシャンS『逃げるは恥にあらず!「2週目→開幕週変更」で浮上する逃げ上手の熱駒』の記事で詳しく解説したとおり、14着に大敗した2走前のシルクロードSは前半3ハロン33秒1のハイペースを道中3番手追走。

当時は稍重馬場に持ち味のスピードを削がれた形で、6年ぶりの良馬場で速い時計での決着が見込まれる今回は粘り込みが期待できます!