
「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月20日 中山11R 皐月賞(G1)
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本命馬◎クロワデュノール(1人気) 2着
血統に基づく堅実な結果!
- 4月19日 阪神11R アンタレスS(G3)
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本命馬◎ミッキーファイト(1人気) 1着
譲れない一戦で強さを見せた!
【有馬記念】これぞ真のドリームジャンボ
2019/12/17(火)
【今週のポイント】
空前のメンバーによる真のグランプリとなる今年の有馬記念。今月頭の時点でアーモンドアイが不在でもかなりの顔ぶれになったと安堵していたのだが、まさかの女王出陣により、一層の厚みが加わった。
今年の場合はここで引退となる馬も多く、ラストランの舞台として華やかな場を選んだ陣営が多かったということも見逃せない。さらに菊花賞組がジャパンCを回避して、早々にローテに余裕の出るここ1本に絞ったことも大きい。
まずは、実力ナンバーワンは揺るがないアーモンドアイのコンディションはどうか、中山でも信じていいかという点。そしてラストランとなるリスグラシューは、凱旋門賞組よりも間隔は詰まっているわけだが、調整の進み具合はどうなのか?一時はダメージ大と伝えられていた凱旋門賞組は?など、とにかくここまで各馬の体調が懸念される有馬記念も珍しい。おまけに天気予報、傘マークが当日ついてしまった。その辺は追い切り、枠、さらに当日のパドックと馬場判断となるわけだが、まずはコースと距離適性を事前にシッカリ見極めておくことが重要だ。
今週の木曜には、19時スタートで、ロフト9 SHIBUYAにて有馬記念の予想イベントが競馬ラボ主催で行われる。第1部は岩田康騎手と丸山騎手のトークショーとなっている。詳細は当サイト内の特設ページへアクセスして頂きたい。スケジュールが合えばご来場よろしくお願い致します。
★土曜中山11R ターコイズS ◎本命馬 エスポワール 2番人気2着 流れに乗せて完璧なレース。大逃げに近い状態になったコントラチェックを早めに追い上げていこうとするが、前が止まらない。坂でもうひと伸びして後続は離したが、前との差もセーフティのままだった。勝ち馬に良いように乗られてしまっただけで、この馬も強い競馬をしている。来年は重賞確実。
$お宝馬 リバティハイツ 10番人気7着 馬群を気にしないメンタルの強さを活かして、距離ロスを防ぐため馬込みを進み、直線では詰まらないように外へ振った。この馬なりには伸びていて、3着馬と0秒1差だが、さすがに今年は相手が強かったか。よく走っている。
★日曜阪神11R 朝日杯FS(G1) ◎本命馬 レッドベルジュール 3番人気10着 終始後方。直線はジリッとは伸びたが、脚は最後まで使えなかった。これがノド鳴りによるものかどうかは分からないが、普通そういう理由での敗戦ならもっと大敗しているはずで、直線は最後までシッカリ走れたところを見ると、単にこの流れでは全く動けず、先週のリアアメリアのリプレイとなっただけという感が強い。なお騎手によれば、前走とは走り方が全く違ったということから、反動が出ていた可能性もある。
$お宝馬 ビアンフェ 5番人気7着 人気になり過ぎた。先週のレシステンシアがなければここまで人気にはならなかったと思うが…。とはいえハイペースで逃げ、自分の仕事はできた。あの流れで逃げた割にはバテておらず、そのことからもいかに軽い高速馬場かが分かる。なお来年、3歳になればさすがにマイルでは通用しない。今後はスプリンターとしての活躍だろう。
【次回の狙い馬】
土曜 中山12R 4着 今回は一息入れてやや太目。道中は後方から、やや折り合いを欠くところも見られたが、直線は狭いところに突っ込んでも怯まず伸びてきた。詰めの甘さが目立つ馬だが、高速上がりが使えないので、上がりの掛かる中山なら多少ゴチャ付いても、馬群に入れた方が気を張って走れることが分かったのは大きい。
土曜 中京10R 4着 ペースを上げ下げしての逃げが打てたが、この週の中京芝は逃げたら終わりみたいな感じになっており、ここも追い込み勢が掲示板を占める中、よく粘っていた。叩かれて次走はさらに粘りを増しそうだし、ここはメンバーが揃っていただけに、次走中山なら押し切れるのではないか。

プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。