【今週のコメント特注馬】実力は3歳トップクラス!距離を変えて大敗から巻き返し狙う!

<現場取材でつかんだ!コメント特注馬>

●6月29日(土)中京11R・白川郷S(ダート1800m)
ナンヨープルートー(牡5、栗東・松永幹厩舎)

今年2月の昇級初戦・金蹄S4着以降、名古屋城S5着、春光S3着と現級では安定したパフォーマンスを見せていた本馬。それに伴い前走の丹沢Sも上位人気に推されていた。道中後方からリズム良く追走し、3コーナーで内から馬群を捌いて進出。直線あと伸びるだけ…という状況だったが、右前にいたカラクプアが斜行し、内にいた馬の進路をカット。その後ろにいたナンヨープルートーも追えなくなる不利を受けてしまった。専門誌などでは不利は受けていない表記となっているが、追えなくなり、進路を変更するロスがあったのはパトロールVTRを見れば明白。

騎乗した武豊騎手も「枠が外だったので道中はじっくり行きましたが、手応えは良かったです。馬群もうまく捌くことができましたが、最後は前がゴチャついてしまいましたからね。このクラスで通用する能力はあります」と、最後の不利について言及していた。不利がなければもっと際どい勝負となっただろう。今回の舞台は中京ダート。過去(3.0.0.2)と得意とする舞台に替わって、巻き返しを狙う。

●6月30日(日)中京10R・香嵐渓特別(ダート1400m)
ケイアイターコイズ(牡3、栗東・山内厩舎)

前走の青竜Sでは8枠12番と外枠からスタートするも、スタート直後に外にヨレ、初めてのマイルということもあって道中は折り合いに苦労する場面が見られた。道中引っ掛かった影響が大きかったが伸びきれず、11着に大敗している。騎乗した藤懸貴志騎手は「初めてのマイルで大外枠だった分、抑えるのに苦労しましたが、今後のことを考えて我慢させました。4コーナーでは一瞬伸びたのですが、今日は伸び切れませんでしたね」と語るように、現状、マイルは長いのだろう。

今回は中京のダート1400mに距離短縮する。このコースではかつてはこべら賞を好時計で制するなど実績もある。強者揃いの現3歳ダート路線において、新馬戦で後のユニコーンS2着馬デュープロセスを倒すなど、その実力はトップクラス。力は古馬相手でも十分通用するだろう。折り合いさえつけば勝ち負けになるはずだ。


◆先週の結果

★日曜東京6R・3歳未勝利 トランスポーター 4着(4人気)
デビューから2→5→4着と未勝利脱出まであと一歩のところまで来ていた前走は、1コーナーでハナを切った馬が外へ斜行し、その影響で躓いて落馬寸前の不利。その後持ち直したものの、最後までリズムを取り戻せないままレースは終わり、6着に敗れていた。騎乗した川田将雅騎手は「ダートのほうがいいかもしれない」と評したことで、初めてのダートへ。外枠から2番手を確保し見せ場を作るも、直線では後続に差されて4着だった。

騎乗した田辺裕信騎手は「砂を被されるとどうなるかまだ心配ですが、ダートそのものの走りはいいですね」と、最後は切れ味のある馬たちに差されてしまったとはいえダート替わりに一定の効果があったと言う。続けて「小回りコースになっても先行できそうです」と語ったように、この先ローカル開催となってもうまくレースに対応できそうだ。

★日曜東京12R・3歳上1勝クラス リトルモンスター 8着(3人気)
昇級緒戦だった前走は、藤田菜七子騎手が騎乗し49kgの軽量だったものの出遅れて後方からとなり、その後コーナーで馬が曲がらず減速。位置取りを最後方まで下げてしまった。直線ではメンバー中最速の上がりを使ったものの5着が精一杯。次走以降に課題を残していた。今回はテンションが高く、スタートで3馬身ほど出遅れ。直線も脚は使ったとはいえ前が残る流れであの出遅れでは厳しい。 騎乗した松若風馬騎手は「ゲートが開いても反応がなく、位置取りが悪くなってしまいました。流れに乗れずに終わってしまいました」と言うように、ゲートが全てだったかもしれない。それ以前にテンションの高さも目につき、気難しいところが以前にも増して出てきた可能性はある。前走コーナーで曲がれず最後方まで下がったが、今回はコーナリングには特に問題がなかったとのことだ。