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【オークス】オーナーにタイトルを!エセルフリーダが大舞台に挑む
2024/5/15(水)
血統的にもオークス向きのエセルフリーダ
オークス
エセルフリーダ
武藤善則調教師
——前走のミモザ賞は1着でした。レース内容を振り返ってください。
武藤調教師(以下、武):道中他馬にコスられるような形になってヒルんだように見える場面もありましたが、ジョッキーが促すとすぐにハミを取って走れていました。なかなかジョッキーが動かないのでどんなものかと思いながら見ていましたが、ジョッキーとしては自信があったからこそ追い出しをガマン出来ていたんですね。
終い最速の脚を使って完勝といえる内容でした。7頭立ての少頭数でも出入りの激しい競馬になりましたし、多頭数のレースと同じような経験が出来て、オークスに向けて良い予行演習になったと思います。2着のニシノティアモがスイートピーステークスでも僅差の2着に来たことから、レースレベルは低いものではなかったと思います。
——この中間の過ごし方を教えてください。
武:放牧に出さず在厩調整で進めています。レース後1週間は疲労感が見られましたが、2週目に入ってからはだいぶ元気になりました。体調的にはフローラステークスも十分使える状態でしたが、前走後の疲労度を考えると、東京開幕週のフローラを使うとオークスに万全の態勢で臨むのは難しいのではないかと判断して、オーナーと協議して除外の可能性はあるけどオークス一本に絞ることにしました。
重賞タイトルを取りたい気持ちもあったのでかなり悩むところもありましたが、オーナーにも「それでいってみよう」と言っていただきましたし、即決でした。オークスの登録を見るときはドキドキしましたが、大丈夫そうで良かったです。
——5/9(木)に行われた1週前追い切りの狙いと動きの評価をお願いします。
武: 実戦に近いタイトな形の3頭併せで、道中しっかり溜めてから反応させる内容でやりました。折り合いも良く直線でもグイグイ進む手応えでしたし、終いの時計も良かったです。ダイナミックなフットワークで、東京の長距離戦はベストだろうと感じます。
最後しっかり追ったので息が乱れているかな、と思いましたが、地下馬道へ迎えに行って確認したところ全く乱れていませんでした。勇気を持ってトライアルをパスしたことが良い方に向いていると思います。
——現時点で先生が感じるこの馬のストロングポイントはどういうところでしょうか。
武:持久力ですね。究極の瞬発力比べとなると少し欠ける感じですが、良い脚を長く継続して使えます。皮膚が薄くてしなやかさのある体つきをしていますし、いかにも長距離向きという感じがします。前走もそうですし、東京で未勝利勝ちしたときも、他馬にコスられるような感じになったときにカーッとしてかかることなくすぐに収まるので、そういうところも長距離戦で強味になると思います。
——今後の成長を期待しているところは。
武:競馬では意外と気持ちがドッシリしていますが、普段の調教では物見をしたり精神面で幼さが残っています。体もまだ緩さがありますが、逆に言えばそれだけ伸びシロがあるということですから。心身共にまだまだ完成していませんし、それだけにひと夏越して秋にどれだけ成長してくるか、今から楽しみですよ。
——初の重賞挑戦がG1です。意気込みをお願いします。
武:デビュー前に牧場で馬を見ている頃から、牧場スタッフとも「この子でオークスに行きたいね」と話していました。桜花賞のことも秋華賞のことも言わず、オークスに行きたいと話し続けてきたので、それが実現して本当に嬉しいです。
高橋オーナーもモリアーナに続いてG1挑戦になりますが、個人馬主が2週連続でG1挑戦というのも凄いですよね。まだ対戦していないメンバーが多く分からない部分も多いですけど、舞台適性はあると思うので楽しみです。
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